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「丁合いとは?」初心者でもわかる印刷現場の基本用語を徹底解説!

「丁合(ちょうあい)」ってなに?わかりやすく解説します

丁合とは?一言でいうと「ページの順番をそろえる作業」

 

「丁合(ちょうあい)」とは、数種類の印刷物を1枚ずつ正しい順番にする作業することです。特に冊子や書類を製本するときに重要な工程です。


なぜ「丁合」が大切なの?

印刷物を作る上で、丁合はただの作業ではありません。読みやすさ、見た目の整え、ミスの防止といった点でとても重要です。

  • ページ順が間違っていると読みにくくなる
  • 配布資料などで順番ミスがあると信頼を損ねることも
  • 製本時にページ抜けや重複を防げる

 

特にビジネス用途や学校の配布資料などでは、丁合の正確さが仕上がりに大きく影響します。


丁合の例:手作業と機械での違い

実際の印刷現場では、丁合は手作業で行うこともあれば、専用の「丁合機(ちょうあいき)」を使うこともあります。

手作業での丁合

家庭用プリンターで印刷する場合は、手作業でページを順番にそろえることになります。たとえば以下のようにします。

  • A4用紙で1ページずつ印刷(123……
  • 印刷したものを机の上に並べて、順番に1冊分ずつ重ねる

手間はかかりますが、少部数ならこれで十分です。

機械での丁合

印刷会社などでは、「丁合機」と呼ばれる専用の機械を使って、何百冊もの資料を高速で丁合します。印刷した紙を複数のトレイにセットすると、機械が自動でページ順に取り出し、1冊分にまとめてくれるのです。

 

「丁合機」の仕組みについて詳しく知りたい方はこちら(Horizon)をどうぞ。


「丁合」と「ページ印刷」の違いに注意

よく混同されがちなのが、「丁合」とプリンターの設定にある「ページ順印刷(ソート機能)」です。

プリンターによっては、

1. 1ページから順に印刷する設定(例:1→2→3…

2. 同じページをまとめて印刷する設定(例:1→1→12→2→2…

の2通りがあります。

  • 「ソートあり」=丁合済みで出てくる
  • 「ソートなし」=自分で丁合する必要あり

プリンターの設定に「部単位で印刷」とあれば、それが丁合を自動でしてくれる機能にあたります。


印刷や製本でよくある「丁合(ちょうあい)ミス」の代表的な例を3つ紹介します。どれも本を読むときに「ページが抜けてる?」「順番がおかしい?」と感じるようなトラブルにつながるものです。

それぞれのミスと、その防ぎ方について、ひとつずつ見ていきましょう。

 

1. ページが抜けている「落丁(らくちょう)」

「落丁」とは、本をつくるときに、本来入っているはずのページが入っていないまま綴じてしまうミスのことです。

たとえば、途中のページがごっそり抜けた本を読んだら、「あれ?話が飛んでる?」となりますよね。これが「落丁」です。

本の最後に「落丁本は取り替えます」と書いてあることがありますが、それはこうしたミスがあった場合に対応するという意味です。

また、「注文した数より少ない冊数しか製本されていない(実数不足)」という場合も、同じ「落丁」と呼ぶことがあります。あとで足りない分を印刷することを「落丁刷り(らくちょうずり)」ともいいます。

 

2. 同じページが2枚入ってしまう「取込み(とりこみ)」

「取込み」は、同じページ(同じ折り丁)が2枚以上入ってしまうミスです。別名で「増丁(ぞうちょう)」や「2枚差し」とも呼ばれます。

これは、紙を自動で取る装置に不具合があると起きやすいとされます。たとえば、5ページを1枚だけ入れるはずが、うっかり2枚重なって入ってしまい5ページが2枚ある状態です。 

こうしたミスを防ぐためには、機械の点検やメンテナンスをしっかり行うことが大切です。

 

3. ページの順番や向きがバラバラ「乱丁(らんちょう)」

「乱丁」は、本の中のページの順番や向きがバラバラになっているミスです。

たとえば、最初は1ページ、2ページと進んでいたのに、いきなり50ページがきたり、ページが上下逆になっていたりすることがありますよね。それが「乱丁」です。

本は「折り丁(おりちょう)」という、何ページかをひとまとめに折った紙を重ねて作らることが多いです。たとえば160ページの本なら、16ページずつ折った紙が10セット必要になります。これを正しい順番に重ねるのが丁合です。しかし、この順番を間違えたり・折り方を間違えると乱丁が起きてしまいます。

最近は、機械がセンサーでチェックするようになったので、こういったミスもかなり少なくなっています。

 


まとめ

はじめての印刷でも「丁合」を知っておくと安心!

丁合は、印刷において「ページの順番をそろえる」ための基本中の基本。プリンターの設定で自動化できる部分もありますが、手作業が必要な場面もまだまだ多くあります。

特に家庭用プリンターや小ロット印刷では、「印刷された紙をどうまとめるか?」に注意を払うことで、完成度の高い印刷物が作れるようになります。